メンタル回復実験事例集
抑うつ状態の診断書が出されて一か月休職してから約3か月。
最近少しずつ自信を取り戻しつつあるので、自分にとって回復に役立ったかなあと思えることをまとめてみます。
早寝早起き
これは大前提として絶対やるべき。夜起きてるとろくなこと考えない、そして朝や昼に寝てると自分がダメ人間みたいに思えてくる。
ついでに起きたら何も出かける用がなくても着替えたほうがいい。
形だけでも普通に社会生活送ってる風にすると、それだけでも自分は「全然大丈夫だ」と思えます。
断捨離
医者にはあまりいい顔をされなかったけど、わたしはやってみて「効いた」なって思う。
頑張りすぎて疲れてるんだから、疲れることしたらダメだというのが主治医の言い分でしたが、こつこつ作業したらしただけ結果が目に見えるのがよかった。捨てに捨てまくり、開かずの押入れを解放したときの爽快感ときたらたまらんかったです。部屋がきれいになると、生産的なことに時間を使ったという気がしてすっきりしました。
好きなことにお金を遣う
ゲームも買ったし、本もまんがも我慢せずに買った。一か月で10万くらい趣味に費やしたと思う。散財に近いものがあったけど、自分に制限をかけないようにしていた。
ただし、わたしは富豪ではないのでそんな生活は続けられないです。仕事復帰してからは際限なくお金は使わなくなった。
というか急に物欲がなくなった感あったな。たぶんストレスが軽減されるとアホみたいに買い物したくならないんだと思う。
お手入れに時間と手間をかける
断捨離と同じ心理効果かもしれない。早めにお風呂に入って(湯船につかる)パックしたり、トリートメントしたり。ちょっとこころに余裕が生まれるので、安眠にも効きます。お風呂入ってお手入れしたら、その日は一日おしまい、ということにしていた。
花を飾る
別に育てなくてもいいです、枯らしてしまうと落ち込むので。
花瓶に買ってきた切り花をただ飾るだけでいい。こういうこと言うと怒られそうですが、切り花は枯れたら捨てればいいと思っていました。あまり自分にノルマを課さないほうがいいけど、ちょっといい暮らし風のことはしたいというときにちょうどよかった。
花を買うのも楽しかった。テンションあがる。
歩く
運動が不得意なので特別なことはできないのですが、やっぱりなんだかんだ身体を動かすのは最強です。
わたしの場合は最寄の図書館まで歩いていくと、往復で6000歩くらいになるのでそれでいいことにしていました。ただの散歩でもいいんですけど、目的がないと億劫になると思うんですよね。あとは神社に行っておみくじをひく、とかにしてました。
配信動画一気見
そのときの気分でいろいろ。時間はあるので気になるものは片っ端から見てました。ネトフリの海外のドキュメンタリーが好きだったな。感動ものじゃないのにふとしたところで泣けたりして。
わたしは仕事に関わることをすると涙が止まらなくなったのをきっかけに病院に行ったので、涙はそれまでもだばだば流しまくっていたのですが、病んでて泣くのと感性に触れて泣くのとでは気持ちが全然違うんだとよくわかりました。
日記を書く
ここで言う日記はこのブログとかじゃなくて、誰にも見せない自分だけの日記。わたしは手帳に短いメモみたいな日記を書いてました。厳密には日記というか、何があったか振り返り覚書なので毎日続けて書いていたというわけではなく何日かまとめて「この日は●●があってこう思ったな~」とか思い出して書いたりしていました。
やっていてよかったと思ったのは回復してきてからですね、Max病んでたときは「何が辛いのか自分でもわからないけど辛い」と思ってたんですが、あとから当時の日記を読み返したら「普通にそれは限界こえてたんだよ……」とびっくりして、びっくりしている自分に気づいて、「あっこれは回復してきたってことか!」と嬉しくなりました。
あとは職場を訴える必要が今後あるかもしれないと思って書いてました。今のところ訴えずに済みそうですが。
嫌な気持ちになる相手とは一切連絡をとらない
職場とのやりとりはすべて郵送にしてもらっていました。電話は最初の数回だけで、話しているうちにパニックになって苦しかったので、ビジネスライクに書面を送りあうだけにしてもらって(時期的に年末だったので提出しないといけない書類があった)今の職場環境だの同僚だのの話も耳に入れないようにしていました。
わたしは復職にあたって一時的に避難する必要があるという上の考えもあり、別部署に出向扱いになったので、元いた職場が今どうなっているのかもよく知りません。風の噂的に大変そうだというのは聞きましたが、詳しくは確認しないつもりです。
どういう暮らしに憧れるか考える
インスタや雑誌、テレビなどで見たときに「こういう風に生活できたらいいなあ~」と思えることは何なのか。つまるところ自分にとっての「満足いく暮らし」「幸せな暮らし」に必要な要素って何だろうって考えてました。
当たり前ですけど今が絶対一番辛いから、ここから回復したらもっと幸せになれる、という希望を確認していたとも言えるかもしれない。今、何が足りないか、何を努力しているか、何が好きか、って考えていたら、案外わたしが望む理想の暮らしってそんなにハードル高くないんじゃないかと思えて気が楽になった。
スーパースターになりたいわけじゃないんだから、自分のできることをやっていたら叶いそうな気がしたんですよね。
仕事復帰して、しばらくはやっぱりまだ無理をしている感じがあったけど、それでもきちんと出勤しているということだけで偉いと思うようにしていました。
みんなが残っていても定時でさっさとあがるようにしていたし、勤務中緊張しているのか他のひとから見てサボってるように見えるんじゃないかと不安になったりもしたけど、最近になって上司(今の)と話すことがあって。
「体調を見ながらでいいし、辛かったら言ってくれていいけど、前のところにどうしても早く戻りたいとか思ってないなら、ここで本格的に仕事を覚えていってもらえると助かる。急にあれこれ業務を増やすってことじゃなくて、うちも人手が足りているわけじゃないからあなたが今急にいなくなられても困るって他のメンバーからも希望が出てるんだよ」
と言ってもらえて、「思っていたよりもわたしは仕事ぶりが認められているのでは?」と急に思えたんです。それと同時に「わたしは仕事ができないから病んだわけではないのでは? 仕事ができるから、他人のことまで押し付けられて、いっぱいいっぱいになったはずでは?」と初めて腑に落ちた。
その瞬間、「無理はしない、でも、もうちょっと頑張れるかもしれない」と自信が取り戻せた気がした。今まで、わたしは自分に自信がなくなってしまっていただけで、でもわたしが悪いわけではなかったんだからもっと自信を持っていいんだ、と気が付いたような感じです。
その頃から徐々に積極的に仕事にも取り組めるようになって、主治医からも「溌剌とした印象になってきましたね」と言われるまでに。
休職期間が無駄だったわけではもちろんないですが、わたしはやっぱり仕事するようになってからのほうが回復には近づけたと思っています。
元気になってきてから、毎日楽しいことが増えた。
もう、健康第一(心身ともに)の意味が身に染みてわかりました。
メイクしたり髪巻いたりするのも億劫じゃなくなって、新しいワンピースまで買ってしまった。
わたしはそんなに若者ではないですが(お察しください)たぶんまだまだ人生長いし、これからのことを考えたらここでじっくり自分を大切にするための術を探したこともいい経験になったのかもしれません。
病んだからって一生苦しむとは限らないし、仕事復帰できなかったとしても生きていく方法なんていくらでもあるし、わたしにとって快適な暮らしが他人にとってもそうでなくても別に関係ないし。
洞窟の中で弱った獣が傷を癒すイメージで、今は自分のことだけ考えて過ごそうと気楽に考えています。
ぼろぼろだったなあと去年の秋ぐらいを思い出して、でも余裕で生きているから大丈夫だったってことか、と冷静に思えるくらいには元気になったから、今がMax辛いぜってかたはひとつの事例として参考にしてもらえたら嬉しいです。
さて、明日は会議もあるし今日はだらだら本でも読みながら早めにお風呂に入ろう。